松のミドリが勢い良く伸びる季節になりました。
ちょうど今頃から5月末頃にかけて、松の「ミドリ摘み」という剪定の季節が始まりますね。
【ミドリ摘み】
この作業は、松の新芽が数本立ち上がってくるのをかき取り、自然なしまった樹形に維持するために行う作業です。
地域によって、ミドリ摘みの時期は異なりますが、手で摘み取れるくらいの柔らかいうちに剪定するようにしましょう。
マツの先端を見てみましょう。 まだ葉の出ていない新芽が伸びています。
このまま放っておくと樹形が乱れてきますので、新芽のうちに芽を摘み取ります。
マツは場所によって、新芽が1本から多いところで6〜7本出てきます。
ここでは、中心の勢いの良いミドリは摘み取り、左右にバランス良く伸びる小さめの芽を2本ずつ残す剪定方法について説明します。
摘み取る芽、または残す芽は、芽の伸びる方向と全体の樹形をみて決めていきます。
先端に3本の新芽が出てきました。中級の「芽」のお話を思い出してください。
中心の芽がこの中で一番勢いの良い枝に成長していきます。
ですから、中心の勢いの良いミドリは指でつまんでかきとります。左右のミドリが長い場合は、2〜3cm残して指で折ります。
残す芽は、その後の勢いが同じになるように長さのバランスを取りましょう。
この作業はマツ特有の剪定方法で、「ミドリ摘み」と呼ばれています。マツの剪定は、年2回が基本になります。11月頃になると、枝の下の古い葉を手でしごく剪定、「もみあげ」の季節になります。
マツは、日当りを好む常緑樹です。この「もみあげ」は、古い葉をしごき取ることで、下の枝に日を差し込みやすくするために行う大事な剪定作業になります。
手の届く範囲は自分で剪定したい、、、静岡県 Tさん
「剪定は、コツさえ覚えればとても楽しですよ。」とマツのミドリ摘み作業中でした。
あまりの早さに写真を撮る間、手を止めていただいたほど。
「疲れないように、毎日1時間くらいと決めて庭の手入れを楽しんでいます。」
と長続きの秘訣を教えていただきました。
剪定をおぼえて、何が一番良かったですか?の質問に、
「剪定をおぼえると、自分の思い通りに形がつくれるのが一番の楽しみです。」
と笑顔で答えてくださいました。
2010年5月